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四半世紀圧縮

リール二日目は上映はなく、朝からもっぱら取材対応。

雑誌4誌と、TV局まで来るとかいう大げさな話だったのだけど、パリからの鉄道の脚が都合がつかず、テレビは結局キャンセルに。助かった。

フランスでもジブリは良く知られていることかもあり、インタビューは宮崎さんとの絡みについて始まることが多く、それだけだとこちらはダシに使われただけみたなことにもなりかねないのだけど、さすがにフランスのライターたちも日本のアニメ事情に詳しく、その辺のしょっぱなの部分を過ぎてもかなり突っ込んだことを聞いてくるので、こちらも本気で長々と色んなことを喋ることが出来た。

となりで通訳しているイラン君も日本のアニメーション研究家としては相当な奴なのだが、「そういうことだったのか、と初めて聞いた事情の部分もありました」といっていたし、出発点としての『名探偵ホームズ』→『ニモ』→『魔女の宅急便』→その直接的影響としての『アリーテ姫』の企画→アリーテ企画中に携わったさまざまな作品とプロデューサーたち→再び『アリーテ姫』に戻ってその完成→『アリーテ姫』後の銃器に代表される何かへの傾斜(『AC04』や『ブラックラグーン』や、でも実はそれだけじゃないぞ、この時期のものは)→また別の傾向を示す次回作、という25年の流れが喋るうちに単純化され、それぞれのステップにおける着地点が自分でもよく整理されて、それなりに意味のある時間だったかもしれない。

なんかそんな話をしてたら、自分が初めてストーリーを作った『名探偵ホームズ/青いルビー』のポリィからレヴィまでは実はそんなに距離感がなかったのではないかと思えて来てしまった。こいつら血族なんだな、きっと。

その後、クレープ屋さんで現地邦人の方と会食し、さらに、リールにあるアニメーションスタジオを訪ねる。リールといえば毛織物工業が盛ん、ということはその昔、地理の教科書で習ったのだけど、今は廃業した毛織物工場の建物がそのまんまアニメーションスタジオに転用されているのだった。そういう時代の流れなのね。でも、昔の工場は造形的にも面白い。しかも、ちゃんと顔見知りの日本人アニメーターが働いていたり。

夕食に鍋いっぱいのムール貝を食べておしまい。

それにしても寒いな、ここは。「通りの電光掲示板が表示する気温が4℃でした」とか、イラン君も面白がって余計なこと教えてくれなくても良いのだけど。